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2018年4月12日

小岩広宣社労士の「人材サービスと労務の視点」67・労働基準監督署の「労働時間改善指導・援助チーム」

Q 労働基準監督署が労働時間に関する指導監督の強化を行うため、新たな部署を設置したと聞きました。それはどのようなものなのでしょうか。

koiwa.png 過重労働による深刻な身体的・精神的負担が社会問題となり、働き方改革に向けた法改正への動きが打ち出される中で、厚生労働省は2018年4月から全国の労働基準監督署に「労働時間改善指導・援助チーム」を設置することになりました。

 これは働く人の労働条件の確保・改善を目的として編成されるもので、2つの班で構成されます。「労働時間相談・支援班」は、監督署内に設ける「労働時間相談・支援コーナー」などを通じて、主に中小企業事業主に対して法令に関する知識や労務管理体制についての相談対応や支援を行い、「調査・指導班」では、任命を受けた労働基準監督官が、長時間労働を是正するための具体的な監督指導を行うとされています。概要は以下の通りです。 

1 労働時間相談・支援コーナーの設置 (労働時間相談・支援班)
主に中小企業事業主を対象に、窓口と電話で以下の相談を受け付ける。
・時間外・休日労働協定(36協定)を含む労働時間制度全般に関する相談
・変形労働時間制などの労働時間に関する制度の導入に関する相談
・長時間労働の削減に向けた取組に関する相談
・労働時間などの設定についての改善に取り組む際に利用可能な助成金の案内

2 労働時間改善指導・援助チーム
(1)労働時間相談・支援班
 特に中小規模事業主に対して、上記の相談についてきめ細やかな相談・支援などを行う。
(2)調査・指導班
 長時間労働の抑制と過重労働による健康障害の防止のため、「労働時間改善特別対策監督官」として任命された労働基準監督官が監督指導を行う。


 とりわけ労働時間改善指導・援助チームとして、「労働時間改善特別対策監督官」という特別に任命される労働基準監督官が設置されることの意味は大きく、全国で厳しい指導監督が徹底されていくことになります。労働基準法などの改正は少し先になりそうですが、労働時間の管理の徹底や時間外・休日労働の削減などに向けた改善を確実に実施していきたいものです。

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