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2018年4月26日

小岩広宣社労士の「人材サービスと労務の視点」69・「派遣元事業者のための就業規則の作成のポイント」

Q 派遣会社を営んでいますが、このたび派遣労働者のための就業規則を作成したいと考えています。厚生労働省から「派遣元事業者のための就業規則の作成のポイント」が発表されていると聞きましたが、それはどのようなものですか。

koiwa.png 厚生労働省は3月に「派遣元事業主のための就業規則作成のポイント(2018年3月)」を公開しました。このリーフレットは、「派遣労働者とのトラブルを未然に防ぐために」という趣旨で、派遣労働者の就業規則を制定したり、改正したりする派遣元事業主のために、厚生労働省が定期的に作成しているものです。

 派遣元事業者など約30カ所へのインタビュー調査をもとに、約40ページに渡って、契約更新・解除や服務規律、守秘義務、賃金といったテーマごとのトラブル等に対応した就業規則作成のポイントが解説されています。具体的には、以下のような例が挙げられています。 

・中途解約に際して提示した新たな派遣先を「従来と同等以上の条件の就業先でない」と断られたので、やむなく雇用契約を打ち切ったところトラブルに
・連絡がとれなくなった派遣労働者を懲戒解雇したところ、解雇は不服だとして問題になった
・派遣先に損害を与えた派遣労働者に弁償を求めたい
・派遣先から、「守秘義務(機密事項漏洩禁止)に関する誓約書に、派遣労働者本人のサインや住所の記載がほしい」と言われた
・思っていた以上に賃金(給与)が少ないと、派遣労働者が不満
・年次有給休暇を取りたいと派遣先に請求したところ、派遣先が認めてくれなかったといって派遣労働者が不満
・育児・介護休業法の短時間勤務制度の創設や時間外労働(残業)免除の義務について、派遣元事業者としてどのように対応したらよいか分からない
・派遣労働者を参加させずに労働者の過半数代表者を決めていたため、就業規則の正当性が問われてしまった


 それぞれのテーマごとに派遣元としての留意点や対応事例とともに、具体的な就業規則の規定(条文)例も紹介されているため、これから就業規則を作成、または変更をしようとする場合にも参考にできると思います。すでに作成・周知している就業規則の内容をチェックする場合の要点としても使えます。

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