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2018年7月10日

【書評&時事コラム】たかがストロー、でも......

 自分一人ぐらいで頑張ってみても、社会的に意味があるのかな、と思うことは結構ある。たとえば、マイカーの省エネ走行、熱帯夜のエアコン節制、一口分だけ残ったソーメンや天ぷらの廃棄。ガソリン資源は有限、電気は脱原発のため、膨大な食品ロス削減など、どれも大きな社会問題になっている以上、自分も当事者として協力しなければという、健気な気持ちからだが、果たして効果が出ているのかどうか……。

c180710.JPG と思ったら、今度はプラスチック製のストローがヤリ玉に挙がっている。クジラの体内から大量のプラスチックごみが出てきた、ウミガメの鼻にストローが刺さっていたなどの報道が盛んになり、プラごみによる海洋汚染は深刻の一途。ストローの規制もその脈絡で、英国が禁止の旗を上げたら、台湾でもタピオカミルクティーのストロー規制案をめぐって大論争になっているとか。幸か不幸か、日本ではまだそこまで行っていないが、時間の問題かもしれない。

 個人的には、すでにスーパーなどのレジ袋は使わず、マイバッグ持参。保温用のマイボトルを使ってペットボトルはできるだけ買わず、たまったペットボトルはまとめてリサイクル機に放り込んでいる。それなりに意識してきたつもりだが、今後はアイスコーヒーを頼んでもストローなしとなれば、どうやって飲もうか。ホットコーヒーと同じようにして飲めばいいではないかと言われそうだが、ストローでクルクルかき回してミルクと混ぜるささやかな(あるいは、どうでもいい)楽しみが失われる。

 ガラスや竹のストローを使う、パスタ様で最後はストローも食べちゃう、金魚すくいよろしく紙製ストローなんかどうだろう。世界に冠たる日本のモノづくりのレベルを考えれば、ワケもない“発明”に思えるが、誰か考えてくれないかな。今やれば、もうかるかもしれない。(俊)

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