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2018年10月11日

小岩広宣社労士の「人材サービスと労務の視点」93・新様式の36協定届③

Q 来年からの36協定の新様式では、「1カ月100時間未満、2~6カ月平均80時間以内」というルールを守る旨のチェックボックスが設けられています。これは特別条項の場合のルールだと思うのですが、特別条項を締結しない場合の36協定の書式にも同様のチェックボックスがあるのはなぜでしょうか。

 2019年4月から適用される36協定の新様式では、以下のようなチェックボックスが設けられています。 

 上記で定める時間数にかかわらず、時間外労働及び休日労働を合算した時間数は、1箇月について100時間未満でなければならず、かつ2箇月から6箇月までを平均して80時間を超過しないこと。□ (チェックボックスに要チェック)


 様式裏面の「記載心得」には、「チェックボックスにチェックが無い場合には、有効な協定とはならないことに留意すること」とあり、チェックの記載がない場合は実務的にも有効な協定として届出ができないことになります。

koiwa.png このチェックボックスは、特別条項を締結する場合(様式第9号の2)はもちろん、特別条項なしの36協定の場合(様式第9号)にも記載欄があり、いずれの場合も必ずチェックを入れなければなりません。

 改正労働基準法では、時間外労働の限度は1か月45時間、1年360時間とされています。36協定を締結しても特別条項がない場合には、この上限を上回ることはできないため、「1カ月100時間未満、2~6カ月平均80時間以内」というチェックボックスは、特別条項の場合しか該当しないと思われるかもしれません。

 しかし、「1カ月100時間未満、2~6カ月平均80時間以内」というルールのカウントには「休日労働」の時間数も含まれるため、特別条項を締結しない場合であっても該当するケースが起こり得ます。例えば、所定労働時間が1日8時間の事業所で、4日+αの休日労働が発生した場合には、数字上は月80時間の時間外・休日労働の水準に達するからです。

 このような趣旨や背景も理解した上で、新様式の36協定のチェックボックス記載欄には確実にチェックを入れて作成・届出を行うようにしたいものです。

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