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2018年10月18日

小岩広宣社労士の「人材サービスと労務の視点」94・許可申請中の特定労働者派遣事業

Q これまで特定労働者派遣事業を行ってきましたが、先日労働局で労働者派遣事業の許可申請をしてきました。特定労働者派遣事業は9月29日でなくなりましたが、これ以降は「無許可派遣」となってしまうのでしょうか。

koiwa.png 特定労働者派遣事業は平成27年の派遣法改正で廃止され、改正法施行日から3年間の経過措置が置かれていました。その経過措置の期間も平成30年9月29日をもって終了したため、以降は労働者派遣事業の許可を取得しないかぎり、派遣事業を継続することはできません。

 しかし現実的には、派遣事業の許可申請は、労働局に申請書を提出してから許可が下りるまで、最低でも約3カ月程度はかかるのが通常です。特定労働者派遣事業が廃止される前に派遣事業の許可申請を行ったものの、現に審査中であり実際に許可が下りるまでには数カ月はかかるという状態の事業所が、全国にはたくさんあります。

 この点について、改正法附則第6条第1項では、「平成30年9月29日までに厚生労働大臣に労働者派遣事業の許可を申請した場合において、平成30年9月30日を過ぎてもその申請について許可又は不許可の処分がある日までの間は、引き続き常時雇用される労働者のみを派遣する労働者派遣事業を行うことができる」とされています。

 したがって、経過措置の終了までに労働局に許可申請を行っており、現に許可、不許可の処分が行われていない場合には、それまでの期間については、従来の届出番号において引き続き特定労働者派遣事業を行うことができます。

 当然のことですが、許可申請について不許可処分となった場合には、その時点で派遣事業を行うことはできなくなります。特定労働者派遣事業を含めて「無許可派遣」となりますので、あらためて認識しておきたいところです。

 なお、都市部を中心に許可申請の件数が増加していることから、申請から許可にいたるまでの期間が大幅に伸びており、労働局によっては許可が下りるのは来春という状況もあります。

 労働局によっては、申請書を提出し法定費用を納付したときに受理印付の「預かり証」(労働局よって呼称は異なる)が交付されるため、許可審査中であることを示すものとして、大切に保管しておきたいものです。

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