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2019年3月19日

【ブック&コラム】『なぜ、結果を出しているのに評価が低いのか?』

人の性格と仕事・職場の相性に注目

c190319.jpg著者・西尾 太
日本実業出版社、定価1400円+税


 300社以上の人事に関わり、1万人以上を相手に面談・相談を担当してきた著者は、どの会社でも社員に求める評価基準はほぼ共通していて、それは「成果」と「行動」だと指摘する。そのうえで、業務成績は悪くないのに評価会議の場で問題視され昇格が見送られる残念な典型例をいくつか挙げ、行動のベースとなる「性格(パーソナリティ)」に注目。4分類(ワークスタイル系、コミュニケーション系、エモーション系、ストレス耐性系)および34のパーソナリティから構成された独自の自己診断チェックシートを本書に公開し、「強み・弱み」の把握を読者に促している。

 性格に「良い・悪い」はないという前提に立ちつつ、職種や組織・人間関係によって相性はあるとも認め、自身を客観視し、意識的に行動を変えていけば、どんな性格も武器にできると諭す。一例として、自信のある人と自信過剰な人の違いを切り口に、強みと弱みが表裏一体である関係を解き明かし、他者から見える自分を知ることで、コミュニケーションに役立てる術を伝授している。

(久島豊樹/HRM Magazine より)

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