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2019年5月16日

中宮伸二郎社労士の「労務の心得」20・1号特定技能外国人支援計画

Q 1号特定技能外国人を受け入れるにあたり作成しなければならない「1号特定技能外国人支援計画」とは、どのような計画なのでしょうか。

 「1号特定技能外国人支援計画」は、適正な環境で就労させるために必要な次の9項目を受け入れ前に作成し、届け出なればなりません。

nakamiya03.png①事前ガイダンスの提供
 労働条件、在留資格、受け入れに当たり違約金の定めがないこと、住居の確保等支援の具体的内容などのガイダンスが求められます。
 事前ガイダンスは、対面またはインターネットによるビデオ通話により、外国人が理解できる言語により実施しなければなりません。

②出入国する際の送迎
 入国の際は、上陸手続きを受ける空港と事業所(または外国人の住居)間の送迎。出国の際は、空港の保安検査場の前まで見送ることが求められます。

③適切な住居確保の支援、生活に必要な契約に係る支援
 住居確保支援として、賃貸物件の情報提供、借り上げ社宅の提供、既存の社宅の提供いずれかの措置を講じなければなりません。また、居室の広さは、1人当たり7.5㎡以上とれ、技能実習生の1人当たり4.5㎡と比較すると広くなっていますが、技能実習生が引き続き特定技能として雇用される場合で本人が継続して居住することを希望する場合は引き続き居住させることも認められています。
 生活に必要な契約に係る支援として、電気ガス水道の契約や携帯電話の契約、銀行口座の開設の補助が求められます。

④生活オリエンテーションの実施
 日本での生活に必要な交通ルール、医療機関の利用方法、税・社会保険制度等の説明をするとともに相談、苦情の申し出先として国・地方公共団体の連絡先を説明しなければなりません。

⑤日本語学習の機会の提供
 日本語教室の情報提供、オンライン日本語講座の情報提供、日本語講習の機会提供いずれかの支援を行わなければなりません。

⑥相談又は苦情への対応
 相談、苦情に遅滞なく応じるとともに必要に応じて国・地方公共団体の機関に同行して必要な手続きの補助をしなければなりません。

⑦日本人との交流促進に係る支援
 必要に応じ、地方公共団体やボランティア団体等が主催する地域住民との交流の場に関する情報の提供や地域の自治会等の案内を行い、各行事等への参加の手続の補助を行うほか、必要に応じて当該外国人に同行して各行事の注意事項や実施方法を説明するなどの補助を行わなければなりません

⑧外国人の責めに帰さない理由により解雇される場合の転職支援
 人員整理や倒産による解雇が行われる場合は、所属する業界団体や公共職業安定所、職業紹介事業者等を通じて次の受け入れ先を探す補助をしなければなりません。また、求職活動に必要な有給休暇を付与することも求められます。

⑨定期的な面談の実施
 労働状況、生活状況を確認するため3カ月に1回以上定期的な面談を実施する必要があります。

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 受け入れ企業自身でこれら9項目を含む計画を作成し、実施することが困難な場合は、登録支援機関に全部または一部を委託することが認められています。

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