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2015年10月12日

第3次安倍改造内閣の厚生労働省の政務三役

厚労相は塩崎氏続投、労働担当は渡嘉敷副大臣、三ツ林政務官

is151012.jpg 安倍晋三首相は10月7日に第3次安倍改造内閣の閣僚人事を固め、9日の閣議で各省庁の副大臣と政務官を決めた。厚生労働大臣は塩崎恭久氏(自民)を続投させ、労働法制などでメディアの注目が高い巨大省庁のかじ取り役を託した。副大臣には竹内譲氏(公明)、同省の政務官経験者である渡嘉敷奈緒美氏(自民)=労働担当=を起用した。政務官は三ツ林裕巳氏(自民)=同、太田房江氏(自民)を充てた。厚労省の政務三役を中心に、今回の改造内閣の全体像をまとめた。(報道局)

女性閣僚は丸川氏ら3人、副大臣は25人、政務官は27人

 新設した「一億総活躍担当大臣」に加藤勝信氏(自民)を抜擢したのをはじめ、19閣僚のうち9人が初入閣となり、半分は留任となった。このうち、女性は丸川珠代環境相(自民)ら3人。副大臣は、自民が22人、公明が3人の計25人となり、このうち女性は1人。政務官は、自民が24人、公明が3人の計27人で、女性は4人。内閣の背骨である官房長官、財務・金融、外務、経済再生の4閣僚は、政権を奪還した2012年12月の第2次安倍内閣誕生以来、交代させていない。

塩崎氏は2年目へ、渡嘉敷氏は政権奪還直後の政務官経験者

 第2次安倍内閣が発足した昨年9月に厚労相に就任した塩崎氏は、大臣として2年目に入った。塩崎氏は日銀出身で、衆院当選は7回。この間、参院議員も経験している。第1次安倍内閣で官房長官を務めた、首相に近い政策通。ここ15年ほどの間に、日銀出身の国会議員は党派を問わず次々と誕生しているが、塩崎氏は先駆的存在だ。

 東京大学教養学部教養学科アメリカ科卒業、日銀入行。82年にハーバード大学行政学大学院修了(行政学修士)。93年の衆院選で(旧愛媛1区=中選挙区制の最後)初当選。95年7月には参院議員に初当選(愛媛選挙区)。小選挙区制に切り替わっていた2000年の衆院選(愛媛1区)で再び衆院議員に。その後は、6期連続当選を果たしている。

 厚労相就任直前までの主な役職は、党政務調査会長代理、日本経済再生本部の本部長代行、衆院予算委員会の筆頭理事などを務めている。

 副大臣で労働担当となる渡嘉敷氏は、昭和大学薬学部を卒業して資生堂に入社。東京都杉並区議を経て、05年の衆院選(大阪7区)で初当選し、現在3期目。12年12月から13年9月まで厚労政務官を務めた。

 竹内氏は京都大学法学部を卒業。京都市議を経て、中選挙区時代の1993年に衆院初当選を果たしている。現在4期目(近畿比例ブロック)。12年12月から13年9月まで財務政務官を務めたほか、公明党政調副会長や衆院議院運営委員会理事などを歴任している。

 政務官で労働担当となる三ツ林氏は、日本大学医学部卒業。同大医学部付属板橋病院で内科医として勤務し、09年に日本歯科大付属病院副院長に就任。12年の衆院選(埼玉14区)で初当選し、現在2期目。衆院厚生労働委員を経験している。祖父は元衆院議員の三ツ林幸三氏、実父は元衆院議員で元科学技術庁長官(現文部科学省)の三ツ林弥太郎氏。

 太田氏は、東京大学経済学部卒業。通商産業省(現経済産業省)に入省し、岡山県副知事を務めた後、1999年に大臣官房審議官に就任。その後、退官して2000年2月から08年2月まで大阪府知事を2期8年務めた。13年の参院選で初当選(比例代表)し、現在1期目。

 

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