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2016年9月20日

「M字カーブ」が30年で2割改善  厚労省の15年版「働く女性の実情」

 厚生労働省が20日発表した2015年版「働く女性の実情」によると、労働力率を表すいわゆる「M字カーブ」は、最も低い「30~34歳」が71.2%だったが、男女雇用機会均等法が施行された1985年当時の50.6%と比べると、30年で20.6ポイント上昇した。女性の就労者が着実に増えており、M字のくぼみが浅くなると同時に、前後の年代も労働力率は大きく上昇している。

 総務省の労働力調査では、女性の雇用者は2474万人で、85年当時の1548万人から926万人、約6割ほど増加。男性の402万人、14.5%に比べ、大幅に増えている。産業別で最も多いのは「医療・福祉」の578万人で、85年当時に最も多かった「サービス業」の464万人を上回り、社会的ニーズの変化がうかがえる。しかし、雇用形態は非正規の「パート・アルバイト」が最も多い1053万人で、85年当時の417万人の2.5倍に膨れ上がっている。

 厚労省は、均等法の効果が着実に表れたことを評価する一方、出産などで離職する女性も依然として多いことなどから、今年から全面施行された女性活躍推進法の取り組みに期待を強めている。

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