報道記者は国政や地方議会、その専門委員会はもちろん、政府や各省庁などが設置した有識者らによる検討会、審議会と呼ばれる「会議体」の取材をすることが多い。そこで繰り広げられる議論の様子や特筆される発言、あるいは空気感を記者個人や所属する報道機関の「考え方」に照らして記事を書き、紙や放送、ウェブといったそれぞれの媒体から発信していく。
ここでは、そうした会議体の“取材の方式”で決定的に異なる「公開なのか非公開なのか」に焦点を絞りたい。公的な会議体は、基本的に全面公開が原則だ。裁判所もこのルールに含まれる。ただ、原則というだけあって、例外があり、議論の中に良きにつけ悪しきにつけ個人名や特定の企業名などが登場し、有形無形の利害の発生が予見される場合などは会議体の長(委員長や議長、座長)の判断で、非公開になる場合がある。
もちろん、非公開を報道陣が安易に受け入れることはなく、「公開できない理由として認められない」などと会議体の事務局を務める担当の役所(職員)に詰め寄る光景もしばしば。特に、「会議体の委員(議員と呼ぶ場合もある)の自由闊達な議論を妨げるため非公開」という理由で“閉鎖”してくる時は、結構、激しいやり取りになる。見ていないものを記事化するには限界があり、「隠し事でもあるの?」と勘繰りたくなることもあるからだ。
最終的には、公開に切り替える場合もあれば、非公開ながらも冒頭約5分程度の撮影(頭撮り)までとし、終了後に担当職員が記者に会議の要点を伝えることで報道側が矛を収める場合もある。いわゆる「ブリーフィング」という方式だが、どうしても間接的となるため、記事補強の観点から人脈を生かして複数の出席委員に直当たりしてブリーフィング内容より一歩踏み込んだ記事を書くこともある。
この「公開と非公開」の取材。媒体によっては、非公開のブリーフィング記事であることを記さずに発信する報道機関も見受けられる。ここは、読者のみなさんがちょっと意識して情報を取り込んだ方が良いかもしれません。それにしても、最近の政府の会議体、乱立する何とか本部という類は非公開が多いのも確かだ。


















