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2016年9月10日

アドバンスニュース「報道局だより」24・元日号の会議と取材が始まる秋

 元日である1月1日付の新聞は、通常発行される新聞より分厚い。実は、分厚いというのは正確な表現ではなく、日ごろ1分冊の新聞が3分冊から5分冊あたりまで増えて一緒に配られるので“厚い”と感じてしまう。それに、新年初売りのチラシ広告もたくさん挟まってくるので、ボリューム感たっぷりだ。

 通常の日に宅配や駅売りで販売される1分冊のページ数は、業界用語で「建てページ」と呼ばれる基本ページ数があり、各社によって異なる。さて、この元日号。5分冊発行する場合を例に挙げると、1分冊目の一面トップは政治・経済など分野を問わず各社「特ダネ」を用意した通常のつくりとなることが多い。

tayori.png そして、2分冊目が「新たな年に予定される政治(選挙)や経済の動向」、3分冊目が「文化・芸術(読者応募による優秀な短編小説)」、4分冊目は「活躍が期待される選手や競技にスポットを当てたスポーツ関連」、5分冊目が「芸能」といった感じで製作されるのが一般的だ。1分冊目はともかく、この2~5分冊目の取材対象やテーマをどうするか、これは概ね9月から会議と取材が始まる。

 「早すぎるのでは?」と思う人もいるかもしれないが、2分冊以降は12月の中旬に印刷を終える段取りで準備しておく必要がある。取材担当や取材対象者(場所)のアポイントといった「着手」から取材・執筆、校正・校閲、印刷という「完了」までの流れを考えると、決して時間的に余裕はない。記者や内勤業務の人たちは、いつもの仕事に加え、同時並行で元日号の作業を進行していくことになる。

 分冊全体を通して仕上がりや読者の反応を見た時、「出来が良い年」と「いまひとつの年」がある。それを翌年以降の映える紙面づくりへ向けた反省材料とする。ただ、この分冊の話。本当は、読者に伝えたい事柄よりも、広告部分をどれだけ獲得できるか“逆算”して「今年は何分冊出せるのか」を決めている媒体が大半。紙離れが加速する中、ここ十数年は5分冊を維持できている新聞社は少なくなってきているようだ。

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