ニュース記事一覧へ

2016年11月 8日

ベトナム理系新卒の「アジア高度技術人材・活用セミナー」、都内で開催  大阪会場は10日 

n161108_1.jpg ベトナムの高度な理系・技術学生を育成し、日本企業への新卒就職を支援する「日越就業能力開発プログラム」(ダン・ダン・トゥン センター長)は8日、東京都内で海外新卒の採用に関心のある経営者や人事採用担当者を対象に「アジア高度技術人材の活用セミナー~ベトナム技術新卒の紹介~」を開催した=写真。今年1月に続く2回目の開催で、今回は理系高度人材採用の最前線の動向に加え、同プログラムを介して実際に新卒採用した日本企業の人事担当幹部らがパネルディスカッションに参加し、企業の取り組み状況や課題、展望などを掘り下げた。10日には大阪で開催する。

 「日越就業能力開発プログラム」は、昨年8月、国家大学ホーチミン市校工科大学(ホーチミン工科大)と、大阪市に本社を置くジャパンクリエイトグループの現地法人であるタンスイベトナムが調印式を経て開講した組織。ベトナムの理系トップ校で日本語教育を受けた技術新卒を人材紹介する仕組みで、初年度から日本企業の新卒採用実績を出している。同プログラムのセンター長は、同大土木工学部のトゥン准教授が務めている。

n161108_2.jpg 第一部では、トゥン・センター長=写真=が「憧れの技術大国日本へ~若き新卒エンジニアたちの活用について」と題して基調講演。1996年に国費留学生として来日し、2002年に長岡科学技術大を卒業、07年に同大学院博士課程を修了しているトゥン氏は、自身の経験なども踏まえながらホーチミン工科大の特徴や同プログラムの立ち上げの経緯と背景、狙いを説明。「労働市場の環境分析や日本企業側のニーズ、学生の希望なども綿密に調査したうえでプログラムの発足に至っているため、大学と日本の人材会社であるジャパンクリエイト、現地法人のタンスイベトナムの3者連携で最良な質のカリキュラムを実践できている」と強調した。

 また、「日本企業で一般的な『報連相』の大切さや、ビジネス日本語と専門日本語の高いレベルに加え、日本文化を含む『プラスアルファの即戦力』に磨きをかけている」と述べ、付加価値をさらに高めていく考えを示した。

n161108_3.jpg 第二部では「アジア高度技術人材活用の必要性」をテーマに、トゥン・センター長と企業担当者として東京製綱・取締役人事部長兼経理部長の中原良氏、日本電産トーソク・人事総務部長の平間文健氏、タンスイベトナムの鍋倉充浩副社長らがパネラーを務め、企業側の最新の取り組み状況や課題、同プログラムへの期待などを含め、一歩踏み込んだ情報交換を展開した=写真

 第三部では、運営事務局が「人材マッチングまでの流れ・学生のノンネームリスト」と題して、運営状況や初年度の実績、今後の展開などに関する具体的な説明があり、来場者の関心を集めた。

 大阪会場は同10日に淀川区宮原の「ニッセイ新大阪ビル」で行われる。

 

 

【関連記事】
ベトナム技術新卒の「アジア高度技術人材の活用セミナー」開催
11月に東京と大阪で、「日越就業能力開発プログラム」の主催(10月12日)

 

PAGETOP