ニュース記事一覧へ

2023年8月 9日

7割企業が賃上げへ、現行1086円から 最賃大幅引き上げを受け、帝国データ

 帝国データバンクが9日発表した「最低賃金引き上げにともなう企業の対応」調査によると、最低賃金(最賃)引き上げを受けて「賃上げする」企業は7割に上り、現在の採用時の最賃は平均1086円であることがわかった。

 今年の最賃は平均1002円の大幅引き上げが目安となっており、企業側も83.2%が「何らかの対応をする」と答え、具体的には「元々、最賃より高いが賃上げする」が46.5%、「最賃より低くなるため、賃上げする」が25.0%あり、合わせると70.6%が「賃上げする」と答えた(複数回答)。

 現在、採用時の最も低い賃金は不動産の1209円から小売りの981円まで幅があり、平均では1086円。これは現在の平均最賃の961円より125円高く、今年の目安の1002円より84円高い。同社によると、多くの企業にとっては最賃よりも、人手不足を背景に雇用維持を目的に高めの賃金を設定する動きが強まっているようだ。

 調査は4~7日に実施、1040社の有効回答を集計した。

【関連記事】
最低賃金の全国平均1000円超、過去最大41円増の余波
効果浸透に課題、制度見直しで「働き控え」打破を(7月31日)

PAGETOP