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2024年1月 2日

【ブック&コラム】『職場にやる気が湧いてくる対話の技法』

対話によって職場の力を取り戻す

c2311_2.jpg著者・高木 穣
同文舘出版、定価1760円(税込)


 企業がムダを削り効率最優先に努めてきた結果、職場からは時間と場所の余白が失われ、「偶発的に会話が起きる場」が激減したと著者は憂う。職場から対話の機会がなくなると、メンバー各自の特性把握が進まず、面白いつながりやアイデア、元気が生まれにくくなり組織運営にも負の影響が懸念されると指摘する。

 じゃあ、どうすればいいのか?と読者はアクションを求めたくなるが、著者は「行動を急ぐと改善できない」と警告し、行動を止めて現状を観る、そして本質を考えるプロセスを強く訴える。時代の変化では、ボスが支配し部下が部品のように効率的に働く機械的組織と、メンバー個々が細胞として有機的・自律的に双方向の動きをする生命体的組織を対比させ、後者のスタイルでこそモチベーションも機能すると論じている。その有機的チームを築くカギとして「対話力」に着目し、安定・混沌・相互理解・共創という4フェーズから組織開発を解き明かしていく。

 漠然としながらもマネジメントの限界を感づいていた方にはぴったり肚落ちする内容だろう。


(久島豊樹/HRM Magazine より)

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