「働き方・生き方」65のヒント
著者・清水 康一朗
日本経営センター、定価1430円(税込)
職場で働く勤労者たちが抱えがちな典型的なお悩みを手がかりに、"生き方の心構え"を導いていく1 冊。「会社に行きたくない」「仕事の意味が分からない」「人間関係が面倒くさい」「飲み会に行きたくない」「組織で働くのが苦手」「もっと評価されたい」から「人生が苦しい」までトピックは13章・各5つ=計65のQ&Aで構成される。
毎日がつらくて仕事に行きたくない状態なら、負の連鎖を絶つためにも意図的に休めと、解は明快だ。飲み会には行かなくてもいいけれども、参加すれば得られるメリットもあると諭す。記述のスタンスは、ただ優しく寄り添うだけではない。「自分なりにがんばっている」では意味がなく、組織の期待役割や生産性(売り上げアップ・コスト削減・時間短縮)への寄与はマスト。金額換算で「給料の10倍」の貢献を求め、「時間がない」は管理能力の欠如を告白しているようなものだと手厳しい指摘も含む。
人生の質はコミュニケーションの質だとも述べ、相手を意識して接する「絆徳」の概念を説き起こしている。
(久島豊樹/HRM Magazine より)