帝国データバンクが17日発表した「新型コロナ関連融資に関する企業調査」によると、今年8月時点では「借りていない」が46.5%で最も多かったが、「借りている」が33.8%、「すでに返済済み」が16.9%だったことがわかった。
「借りている」企業の融資返済状況は、「5割以上」が45.2%(前年同期比10.9ポイント増)、「3割~5割未満」が24.4%(同2.3ポイント増)、「3割未満」が25.9%(同10.8ポイント減)など、返済は着実に進んでいることがわかった。
ただ、借りている企業に今後の返済見通しを尋ねたところ、「全額返済できる」が84.9%(同0.6ポイント減)と大半を占めたが、「返済に不安」が13.7%(同1.1ポイント増)と過去3年で最も高くなっていることもわかった。不安の多い業種は「商品小売り」「教育サービス」など。
同社は「今後は借り換え融資の返済開始時期がピークを迎えることも予想され、倒産動向を注視する必要があろう」と予想している。
調査は2万6162社を対象に実施し、1万701社(回答率40.9%)の有効回答を集計した。