「上司力」を高め"働きがい"を取り戻す
著者・前川 孝雄
合同フォレスト、定価1760円(税込)
「働き方改革」の結果"働きやすさ"の環境は整っても、職責への自負、周囲からの承認、成長感、達成感といった手応えが満たされなければ"働きがい"は得られないと著者は憂う。縦軸に「働きがい」、横軸に「働きやすさ」をとった4象限を描き、働きがいの小さい「ぬるま湯企業」(右下)から両指標とも大きい「ワークハッピー企業」(右上)への大転換を訴える。
そして、カギとなる「上司」に焦点を当て、上司自身の変革をレクチャーしていく。疲弊するマネジャーからやる気みなぎるリーダーへ、管理者ではなく支援者へ、自ら動くプレマネから人の心を動かすマネジャーへ脱皮するためのヒントを多角的に解説。著者自身の会社では週休3日制と完全在宅勤務を試行し、裁量権やオーナーシップとの相性の良さが確認できたと報告する。
自己裁量でのびのび仕事に向き合える環境を守るためには、いちいちお伺いを立ててマイクロマネジメントの罠にはまるのではなく、自分で決断し、結果責任を引き受ける覚悟もセットだと極意を言い添えている。
(久島豊樹/HRM Magazine より)