"会社離れ"が示唆する新しい働き方とは?
著者・今野 晴貴
SBクリエイティブ、定価1100円(税込)
退職代行に象徴される通り人々が簡単に会社を辞める「大退職時代」が世界で共通して起きている現象を捉えて、著者は"会社離れ"の背景と働き方の関係を考察していく。
その過程では明治時代にまでさかのぼり、人々が会社に人生を預けるようになった変遷を概観。高度経済成長期、モーレツに働いたエコノミック・アニマル時代、自由とモラトリアムに価値のあったバブル時代のフリーター、氷河期を経て非正規労働が自己責任論で追い込まれるまでを「働いていれば幸せになれたか」と問い続ける。会社で働くよりマシというコスパの価値観からFIREを目指す最近の動向も視界に入れて「会社員時代の終焉」を多角的に論理づけていく。
筆運びのベースは搾取を警戒する立ち位置ながら、描く先は「働かない社会ではない」とも明言。究極的には人生という時間を誰のためにどう使うかだと課題意識を自問したうえで、ジョブ型から派生する自営業・起業への転換といった動きには「命令されて働く」ことへの抵抗になるかもしれないと期待もにじませている。
(久島豊樹/HRM Magazine より)






















