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2014年1月23日

再改正の内容に希望と不安が交錯  派遣協が賀詞交歓会

n140123.jpg 日本人材派遣協会(家中隆会長)は23日、都内で2014年賀詞交歓会を開いた=写真。今年は景気回復によって労働市場の一角を担う派遣事業も復調が予想される一方、労働者派遣法の抜本的な再改正に向けた動きが進むことから、話題はもっぱら再改正の内容に集中した。

 前半は厚生労働省需給調整事業課の松原哲也企画官が「労働者派遣制度について」、続いて、労働政策研究・研修機構の小野晶子副主任研究員が「派遣社員のキャリア形成~派遣業界に求められること」と題してそれぞれ講演した。

 松原氏は、労働政策審議会の需給制度部会に提示した派遣法再改正の報告書案に基づいて、改正のポイントを解説したうえで、「今回の改正はメディアに規制緩和一辺倒のように報じられているが、決してそのようなことはない。制度は実施してからが重要」と述べ、派遣労働者の雇用の安定に向けた業界の努力を促した。

 小野氏は、業界が派遣労働者のキャリア形成にどう取り組むべきか、具体的な提言を交えながら解説し、「派遣労働者の付加価値を上げることは、派遣労働者、派遣業界、派遣先、引いては社会全体のプラスにもなる」と強調した。

 この後、同協会が毎年実施している「派遣社員WEBアンケート調査」や、人材サービス産業協議会(JHR、中村恒一理事長)が厚労省の委託事業として取り組んでいる「優良派遣事業者認定制度」の概要がそれぞれ報告された。

 後半の賀詞交歓会では家中会長が「改正法では政令26業務の撤廃や新たな期間制限などが盛り込まれることになる見通しで、業界にとっては大きな変わり目となる年。これを機に社会に一層評価される業界を目指して頑張りたい」と決意表明。来賓の富田望需給調整事業課長が「改正内容に対してメディアの受け止め方には厳しいものがある。業界のさらなる努力に期待したい」と激励した。

 会場では、今回の改正について、「現行制度よりかなり簡素化される」、「派遣会社のコスト負担が増えることは確実で、各社にとって正念場になる」、「さまざまな考えの派遣社員がいる以上、(改正内容を)現場に落とし込むのはかなり大変」など、希望と不安が入り混じった反応が聞かれた。

(WEBアンケートの報告は、後日、別稿で詳報します)

 

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