ニュース記事一覧へ

2014年11月18日

「有期特別法案」は"二転"して衆院厚労委で可決、19日に成立も  野党の怒号飛び交う中で採決

 有期で通算5年超の労働者が無期転換を申し出ることができる労働契約法の「例外」を盛り込んだ「有期雇用の特別措置法案」について、衆院厚生労働委員会は18日、渡辺博道委員長の職権で同日午後4時前に急きょ開催。先週末の野党との「約束」を反故にする強引な与党の進行に、怒号が飛び交う中、審議を省略して賛成多数で可決した。その約3時間後に、安倍晋三首相が官邸で記者会見を開き、21日の解散を宣言した。同法案は21日までの衆院本会議で成立する運びだ。

 同法案は、先の通常国会で衆院を通過し、開会中の臨時国会でも参院厚労委を経て10月29日参院本会議で賛成多数で可決。ただし、国会には「会期内両院一致の原則」があるため、法案は再び衆院に送られ、同委員会での再確認に近い審議と衆院本会議の採決を待つだけとなっていた。

 本来であれば、手続き上の域を越えない流れだけに、野党が「強行採決」と糾弾しても成立に向けて通過させるのが筋ではある。しかし、今回に関しては先週、19日~21日の間の解散を念頭に野党と同法案に関して審議・採決をしないことを前提に、13日と14日の同委員会で各種法案の「解散前の急ぎ足採決」に協力してもらっていた。最短の場合の19日の解散が一定程度先延ばしになる場合は、同法案の審議も行う可能性は皆無ではない状況だったのは確かだが、与党側が衆院厚労委の定例開催日(毎週、水曜と金曜)以外での審議を“緊急要請”した立場上、翌週になって態度を翻すことはないものと見られていた。

 それだけに、野党が委員長席を取り囲む中での強行採決となった。審議は省略され、採決のみ行われ、わずか2分で終了した。一般的には、審議時間を重ねても、野党が反対姿勢のアピールとして「強行採決」と呼ぶことはあるが、今回は先の通常国会で衆院可決しているとはいえ、いわば「約束違反の強行採決」だった。あす19日以降は、野党が提出を検討している内閣不信任決議案や、与党が成立を目指す地方創生関連2法案などの取り扱いをめぐり、解散日となる21日まで衆院だけでなく参院を含め大揺れの展開が予想される。
 


【関連記事】
有期特別法案、一転して廃案へ
衆院厚労委で審議しない方向(11月13日)

有期特別法案が成立へ、来年4月施行
参院本会議で賛成多数(10月29日)

PAGETOP