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2016年1月20日

12月の大卒内定率80.4%、前年同期を上回る  厚労・文科両省調査

 厚生労働、文部科学両省が20日発表した大卒の就職内定状況調査によると、今春卒業予定の内定率は昨年12月1日時点で80.4%(前年同期比0.1ポイント増)となった。今年は経団連加盟企業の採用活動が8月に後ろ倒しされたため、内定率は低めに推移していたが、企業の採用意欲の高まりによって、今回ようやく前年を上回った。

 内訳は国公立が84.1%(同0.4ポイント減)、私立が79.2%(同0.3ポイント増)。男女別では男子が79.0%(同0.1ポイント増)、女子が82.0%(同0.1ポイント増)。文理別では文系が79.7%(同0.3ポイント増)、理系が83.4%(同0.8ポイント減)。地域別では関東が86.8%(同1.2ポイント増)、中部が78.8%(同2.7ポイント増)などとなっているのに対して、近畿は81.4%(同0.9ポイント減)、九州も70.3%(同1.3ポイント減)などと出遅れたまま。

 今年は55.7万人の卒業予定者に対して、就職希望者は43.7万人。うち内定者数は35.2万人と推定されており、まだ8.5万人ほどが未内定とみられることから、厚労省は文科、経済産業省と連携しながら、未内定者を対象とした「未内定就活生への集中支援2016」に取り組んでいる。

 一方、高校生の内定率は昨年11月末時点で85.8%(同1.7ポイント増)、内定者数は約15.2万人(同2.8%増)となった。内定率は6年連続で上昇を続けており、今年は1994年当時と同じ水準まで回復している。

 求職者数の約17.7万人(同0.7%増)に対して、企業の求人数は人手不足を反映して約34.2万人(同12.8%増)と大幅に増えている。
 

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