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2020年6月10日

非正規の50%、フリーランスの65% コロナ禍の仕事への影響、JILPT調査

 労働政策研究・研修機構(JILPT)は10日、「新型コロナウイルス感染拡大の仕事や生活への影響に関する調査」(1次集計分、速報)を発表した。それによると、4割以上のサラリーマンが雇用や収入に「影響があった」と回答しており、非正規社員やフリーランスほど影響の大きいことがわかった。

 影響の有無では「大いにあった」が16.3%、「ある程度あった」が28.7%で合わせて44.9%だった。ただ、これは正社員の42.2%に対して、非正規社員は50.2%となっており、非正規が受けた影響の方が大きかった。非正規の中でもパート・アルバイトは54.3%で最も多く、派遣労働者は48.6%、契約・嘱託は35.4%だった。

 影響のあった44.9%の人たちに具体的に聞いたところ、最も多かったのは「勤務日数や労働時間の減少」の26.6%で、次いで「収入の減少」の24.4%が多かった(複数回答)。これについても、勤務日数・労働時間の減少では正規の22.8%に対して非正規は34.1%、収入減についても正規の21.3%に対して非正規は30.3%で、非正規が被った被害の方が大きかったことを裏付けている。

 一方、雇用されていないフリーランスに同様の質問をしたところ、「影響があった」は64.7%にのぼり、具体的には「業績への影響」が52.8%で最も多かったが、「新規受注や顧客の減少など」が25.3%、「受注済み案件の中止・延期」が21.9%と、雇用者とは少し異なる影響を受けているも明らかになった(複数回答)。

 調査は5月18~27日と6月2~3日に実施、20~64歳の民間サラリーマン4307人とフリーランス580人から有効回答を得た。

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