ニュース記事一覧へ

2022年3月29日

2月の有効求人倍率1.21倍、2カ月連続の1.2倍台

n220329.png 厚生労働省が29日発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント上昇の1.21倍となった。1月から2カ月連続の上昇だが、昨年5月以降、2度の横ばいをはさんで10カ月連続で上昇基調が続いており、15年央と同程度の水準に戻している。都道府県別(就業地別)では福井県の2.07倍が最高で、最低は沖縄県の0.86倍だった。

 求人倍率は20年9月の1.04倍を底に徐々に上昇を続け、21年前半は1.10倍前後、後半は1.15倍前後で推移したが、昨秋から人手不足が再び顕在化し、同年末に入って現在まで上昇が続いている。

 新規求人倍率も2.21倍で前月比0.05ポイントの上昇となり、20年3月の2.23倍に次ぐ水準。新規求人数(原数値)は前年同月比9.5%増で、産業別では1月と同様に宿泊・飲食サービス業が同28.4%増、製造業が同27.6%増、情報通信業が同18.1%増と高い伸びが続いており、教育・学習支援業を除く10産業でプラスとなった。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント増の0.93倍となった。

2月完全失業率は2.7%、休業者が高止まり

 総務省が29日発表した2月の就業者数は6658万人で、前年同月比35万人減、5カ月連続の減少となった。完全失業者は180万人と同15万人の減少で、8カ月連続の減少となった。
 この結果、完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント低下の2.7%となった。2カ月ぶりの低下だが、昨年9月以降、2.7~2.8%の狭い水準で推移している。男女別では男性が3.0%、女性が2.4%で、どちらも前月と同水準。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5650万人のうち、正規従業員は3577万人で前年同月より12万人減り、非正規従業員は2073人で10万人増えた。非正規率は36.7%。非正規の内訳は1月と同様にパートが1001万人(同9万人減)、嘱託が118万人(同4万人減)に減少した一方、アルバイトは450万人(同4万人増)、契約社員は286万人(同23万人増)、派遣社員は136万人(同4万人増)に増えた。

 一方、2月の休業者は242万人となり、前月比7万人減、前年同月比12万人増と高い水準が続いている。昨年10月から3カ月連続で前年を下回る200万人台以下が続いていたが、再び2カ月連続で200万人台を超えたままに。オミクロン株対策でほぼ全国に適用されたまん延防止等重点措置の影響が続いているためとみられる。

PAGETOP