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2024年3月 5日

倒産企業の7割が赤字、債務超過 業績回復遅れ、東商リサーチ23年

 東京商工リサーチが5日発表した2023年倒産企業の財務データ分析によると、倒産企業586社(負債額1000万円以上)の7割は直近決算が最終赤字で債務超過に陥っていたことがわかった。コロナ後の業績回復の遅れが主要因とみられる。

 倒産企業で直近決算が赤字だったのは68.0%で、前期比6.8ポイント増、前々期比20.8ポイント増と急増。債務超過企業も69.2%で、やはり前期比7.3ポイント増、前々期比17.2ポイント増と増えた。

 資本に占める有利子負債比率も58.9%で、前期比2.6ポイント増、前々期比13.9ポイント増と増えており、新型コロナ対策でしのいだゼロゼロ融資などの"副作用"の側面が強い。また、売上高に占める人件費比率は18.0%で、前期比1.8ポイント増、前々期比2.2ポイント増となり、業績回復の遅れから収益改善が進まず、人件費増加の重みに耐えきれずに破綻したとみられる。

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