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2025年7月 7日

実質賃金、5カ月連続のマイナス 減少幅も拡大、毎勤5月速報

 厚生労働省が7日発表した毎月勤労統計調査の5月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は30万141円(前年同月比1.0%増)で41カ月連続のプラスとなった。しかし、物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(20年=100、持ち家の帰属家賃を除く)は82.8(同2.9%減)と5カ月連続のマイナスで、マイナス幅も3カ月連続で拡大している。コメや光熱費など物価高騰に賃金が追い付かない状況が依然として続いており、今春闘の賃上げ効果も出ていない。

 給与額のうち、基本給などの所定内給与は26万8177円(同2.1%増)に増えた。雇用形態別の総額は、正社員が中心の一般労働者は38万4696円(同1.1%増)、パートタイム労働者は11万2440円(同3.5%増)で、一般労働者の伸びが鈍かった。

 産業別で大きく伸びたのは、3、4月と同様に「鉱業、採石業等」の35万1421円(同17.4%増)と「生活関連サービス等」の23万4846円(同12.7%増)くらい。16産業のうち、プラスは10産業で、6産業がマイナスだった。

 月間総実労働時間は134.2時間(同2.0%減)。月末の常用労働者数は5167.2万人(同1.7%増)で、パートタイム比率は31.11%(同0.41ポイント増)に上昇した。

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