マイナビが21日発表した2025年版「フリーランスの意識・就業実態調査」によると、昨年の専業フリーランスの平均年収は528.1万円で、民間企業全体の平均年収478万円を上回ったが、平均未満だった人は51.4%と過半数を占めた。
ただ、月ごとにかなりの振れ幅があり、直近1年間で最も高かった月収は57.0万円だったが、最も低かった月は12.8万円まで下がり、収入ゼロだった月のある人も32.4%あった。
フリーランスという働き方については59.6%が満足している一方、「収入」「社会的地位」については25%前後に下がっており、「不安定さ」を反映する結果となった。
昨年11月に施行されたフリーランス新法については、全体に41.7%が「働きやすさの向上」に寄与していると回答し、施行前の35.0%から大幅に上回った。ただ、「発注元との交渉力の向上」「育児・介護のしやすさ」への寄与は3割前後にとどまった。
この結果について、同社は「フリーランスが徐々に社会に受け入れられつつあるものの、制度面、経済面での環境整備はまだ十分とは言えない」と分析している。
調査は8月23~26日に実施。本業または副業のフリーランスで20~69歳の男女1000人の有効回答を集計した。