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2025年10月31日

9月有効求人倍率は1.20倍の横ばい、新規倍率は低下

n251031.jpg 厚生労働省が31日に発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.20倍だった。4月の1.26倍から低下傾向が続き、6月からは22年初当時の水準まで下がっている。人件費上昇などで求人を控える企業が増える傾向が続いている。

 企業側の有効求人数約228万人(原数値、前年同月比3.5%減)に対して、有効求職者数は約190.5万人(同0.2%増)の微増。都道府県別(就業地別)の倍率は福井県の1.81倍が最高で、最低は北海道、大阪府、福岡県の1.02倍だった。

 先行指標の新規求人倍率は、前月比0.01ポイント低下の2.14倍。新規求人数(原数値)は前年同月比3.2%の減少となった。産業別では「教育、学習支援業」が同1.1%増と増えた程度で、「卸売、小売業」の同7.4%減、「情報通信業」の同6.8%減など、全11産業のうち8産業でマイナスとなった。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.00倍だった。

9月完全失業率も2.6%の横ばい 非正規就業が2カ月連続減

 総務省が31日発表した9月の就業者数は約6863万人で、前年同月比49万人増と38カ月連続の増加。完全失業者は同11万人増の約184万人と2カ月連続で増えた。この結果、完全失業率(季節調整値)は前月と同じ2.6%となった。これは24年7月と同水準。

 男女別では男性が2.7%、女性が2.4%で、男性は前月比0.1ポイント低下、女性は同0.1ポイント上昇した。

 完全失業者184万人のうち、「勤務先都合」による離職は約23万人(同2万人増)に増え、「自己都合」離職も約81万人(同3万人増)に。この結果、「新たに求職」は約50万人(同水準)となった。

 一方、形態別雇用者数では役員を除く雇用者5851万人のうち、正規従業員は3760万人(前年同月比68万人増)で23カ月連続の増加。非正規従業員は2091人(同16万人減)と2カ月連続で減り、非正規比率は35.7%(同0.6ポイント減)に下がった。

 非正規の内訳はパートが1023万人(同2万人減)、アルバイトが477万人(同3万人減)、契約が264万人(同10万人減)、派遣が155万人(同11万人増)、嘱託が97万人(同1万人減)となり、アルバイトも減少して増えたのは派遣だけだった。

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