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2025年12月25日

施設の高齢者虐待、最多の1220件 養護者は1.7万件の微増 厚労省

 厚生労働省が25日発表した2024年度「高齢者虐待」に関する調査によると、介護施設などの職員による虐待が1220件(前年度比8.6%増)と4年連続で増え、過去最多を更新したことがわかった。一方、家族ら養護者による虐待は1万7133件(同0.2%増)の微増だった。死者も施設で5人、養護者で26人出ている。

 施設・事業所別では、特別養護老人ホームが全体の28.9%を占め、有料老人ホームなどが28.4%、グループホームが14.8%で続いた。虐待の種類は「身体的虐待」が過半数の51.1%を占め、「心理的虐待」が27.7%、「介護放棄等」が25.7%、「経済的虐待」が10.3%あった。

 一方、養護者による虐待では、息子による虐待が38.9%で最も多く、夫が23.0%、娘が19.3%だった。主な要因として「(被害者の)認知症の症状」、「(加害者の)介護疲れ・介護ストレス」、「理解力の不足や低下」などが挙がった。

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