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2026年3月 9日

実質賃金、13カ月ぶりにプラス転換 所定内給与伸びる、毎勤1月速報

 厚生労働省が9日発表した毎月勤労統計調査の1月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は30万1314円(前年同月比3.0%増)で49カ月連続のプラスとなった。物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(20年=100、持ち家の帰属家賃を除く)も82.3(同1.4%増)となり、昨年1月以降の12カ月連続マイナスから13カ月ぶりにプラス転換した。

 給与額のうち、基本給などの所定内給与は26万9198円(同3.0%増)、冬ボーナスなどの特別給与は1万2296円(同3.8%増)といずれも増加。雇用形態別の総額は、正社員が中心の一般労働者が38万9218円(同3.3%増)、パートタイム労働者は11万1923円(同2.6%増)となり、一般労働者の伸びが目立った。

 産業別で大きく伸びたのは、「金融、保険業」の47万4199円(同10.4%増)で、「電気・ガス業」も59万4968円(同6.4%増)。全16産業でプラスとなったものの、介護報酬が課題となっている「医療、福祉」は27万9517円(同1.2%増)と最低水準の伸びにとどまった。

 月間総実労働時間は128.3時間(同0.1%減)。月末の常用労働者数は5179.8万人(同1.2%増)で、パートタイム比率は31.71%(同0.28ポイント増)だった。

 実質賃金は24年12月に同0.3%増となって以降、25年はすべての月でマイナスが続くなど、物価上昇に賃金上昇が追い付かない状況が続いていた。2年連続の大幅賃上げや最低賃金の大幅引き上げなどにより、プラス転換への期待が強まっていた。しかし、イラン情勢の緊迫化による原油価格の急騰という新たな事態が加わり、実質賃金のプラスが持続するかどうか注目されている。

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