厚生労働省は24日、特定募集情報等提供事業者(求人メディアなど)から提出された2025年の概況報告書集計を公表した。職業安定法における求人メディアなどの対象範囲を広げ、届け出制を導入した職安法22年改正に伴い、事業者には毎年6月1日時点の実施状況の報告が義務付けられている。今回は法改正後3回目となる集計となり、提出対象は1285事業者で前年に比べ11.4%増。このうち2事業者が未提出で行政指導を実施する。厚労省は、事業者のサービス機能を含む全体像を把握しながら、労働市場の需給調整機能の強化を図る方針だ。
概況集計は、この日の労働政策審議会労働力需給制度部会で報告・公表された=写真。事業類型は4つ。「1号」は従来から馴染みのあるタイプで、求人企業から依頼を受けて「求人情報」を求職者に提供(例:求人サイトや求人誌)。「2号」は求人企業から依頼を受けずに、「求人情報」を求職者に提供(例:他の求人サイトの求人情報を集約・転載)。「3号」は流れが逆になり、求職者から依頼を受けて「求職者情報」を求人企業に提供(例:求職者が登録した情報を求人企業等が閲覧し、求職者にオファーができるサービス)。そして、「4号」が求職者等から依頼を受けずに、「求職者情報」を求人企業等に提供する事業(例:求職者がネット上に載せた自己の実績を集約・掲載し、求人企業等が求職者にオファーができるサービス)――と整理している。
多様化・高度化する求人・AIを含むサービスの将来的な動きも見据えた対応が必要で、これらに該当する事業者を職安法上の「特定募集情報等提供事業」と呼ぶ。今回の集計結果によると、サービスの総数は1642サービス(同2.8%増)で、このうち1号が1502サービス(同2.4%増)、2号は132サービス(同5.0%減)、3号は623サービス(同1.6%増)、4号は6サービス(同0.0%)。ただし、ひとつの事業者が複数のサービスを提供したり、ひとつのサービスが2つ以上の事業類型(号)に該当したりする場合もある。
また、求人情報を提供している1号と2号の実績は、(1)提供した求人情報(概数)の合計が1億2653万5021件(同12.9%減)、(2)収集した求職者情報(概数)の合計が2億3万2187件(同7.9%増)。求職者情報を提供している3号と4号の実績は、(1)提供した求職者情報(概数)の合計が1億2992万2926件(同12.2%増)、(2)提供先の求人企業(概数)の合計が195万302件(同15.4%減)となっている。
このうち、1号について分析すると、「労働者の募集に関する情報の概数」は1000件以下のサービスが約1000サービスあり、1号サービスの7割超を占め、多くが小規模で展開していることがうかがえる。概況報告書を取りまとめるにあたって厚労省は、できる限り詳細な集計を目指す一方、解像度を上げ過ぎると別に公表されている情報と照らし合わせた際に個社が特定できてしまう恐れがあるので、特定回避も念頭に精査している。
報告を受けて使用者側委員は、今回の特定募集情報等提供事業の概況報告に絡め、職安法22年改正の施行後5年の見直し時期に入っていくことに言及。労働市場のマッチングがAIの活用で大きく変化している現場実態を指摘したうえで、「日本企業は人材サービスを含めてグローバルな世界で競争しており、例えばあらゆるサービスを職業紹介事業として整備するようなことがあると、サービスの進化を阻害してしまい、適職を得るという求職者の究極の目的を達成できなくなる」と述べ、実態把握とビジネスの進化を捉えた検討を要望した。
職安法の22年改正を巡っては...
※こちらの記事の全文は、有料会員限定の配信とさせていただいております。有料会員への入会をご検討の方は、右上の「会員限定メールサービス(triangle)」のバナーをクリックしていただき、まずはサンプルをご請求ください。「triangle」は法人向けのサービスです。
【関連記事】
特定募集情報等提供事業の届け出状況、厚労省
紹介事業と兼業が54.6%、派遣事業と兼業が21.8%(2025年10月24日)






















