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2018年6月19日

【書評&時事コラム】『教科書には載っていない!幕末の大誤解』

通説に挑戦する裏面史

c180619.jpg著者・熊谷 充晃
彩図社、定価1200円+税

 

 NHKの大河ドラマの影響もあって、また「幕末」がブームになっているとか。本書もそんな脈絡で注目されているが、世に出たのは5年前。「教科書には載っていない!」シリーズの初著作とみられる。

 「あの英雄たちの意外な素顔」から「維新史に埋もれた偉人たち」まで全5章で構成、40本のエピソードなどを紹介している。「坂本龍馬の正体は無名のスパイ?」「金に汚い福沢諭吉大先生」など幕末維新の英雄たちの“裏の顔”は読んで面白いが、かなり知られている話も多く、それほどの独自性は感じられない。

 むしろ、「こんなに凄かった!江戸幕府」「仰天!幕末の裏エピソード」といった文字通りの裏話の方がはるかに面白い。「遅れていた」江戸幕府を新政府軍が壊し、近代国家の明治政府を樹立したという通説が、必ずしも正しくなかったことがわかる。また、「攘夷」を巡る江戸市民のアイデア集などは、実にユニークで、笑いを誘われる。

 それにしても、後世に残った逸話以外に、興味をそそられる史実の多さに驚かされる。幕末のような歴史の転換点ではなおのこと、少しでも先を見る目を持っていた人々が何を考え、どう生きたか。教えられることも多い。 (俊)

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