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2013年10月19日

【この1冊】『年金に頼らない生き方』

「65歳定年」時代のセカンドキャリア構築法

c131019.jpg著者・布施克彦
PHP新書、定価760円+税

 

 今年4月から、企業は社員の「65歳雇用」を義務付けられた。60歳定年を迎えた社員が65歳まで勤務を希望すれば、企業側は原則として受け入れなければならない。厚生年金などの公的年金の支給開始が順次、65歳に引き上げられ、「無収入、無年金」となる退職者の出現を防ぐためだが、「人生90年時代」のサラリーマンにとって、それだけでは不安は容易には解消されない。

 本書は、そんな人たちに「60歳から20年、月10万円稼ぐ方法」を伝授している。選択肢は二つ。定年前の早い時期から人生のリセットに踏み切るか、定年を待って次の仕事に移るかのどちらかだが、どちらを選択するにしても事前の周到な対策を講じるべきだという。

 というのも、早期のリセットの場合は年金支給まで長い時間があるため、自分の持っているスキルや希望、社会的な価値、受け入れ先との相性など、長期間に耐えられる条件がある程度そろっていないと踏み出しにくい。しかし、それらをクリアできれば、年金があろうがなかろうが、現役時並みの収入とやりがいに恵まれる。

 逆に、定年後のリセットの場合は、自分の希望する分野や職種は限定され、意に沿わぬ仕事を安い給料で我慢しなければならないことが多い。マイホームのローンや子供の教育費などの負担が残っている場合などは、悲惨な定年後にもなりかねない。

 多くの中高年は、「何とかなるだろう」と思いがちだが、著者によればもはや幻想に過ぎない。本書では、長年の経験で得た自身の人格やスキルと冷静に向き合い、身の丈に合ったセカンドキャリアを築くノウハウをわかりやすく解説。定年後も元気に働く知人ら十数人の事例も紹介している。 (のり)

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