新聞媒体において、選挙報道は基本的に一面(社名の題字がある紙面)または政治・総合面(2~5ページあたりの紙面)を使い、特に選挙運動期間中は大きなスペースを割いて報じていく。一見すると、「政治部記者は連日、大変なのだろうなあ」と労ってくれる奇特な読者もいるかもしれない。もちろん、「そんなことはない」なんて言うつもりは毛頭ないが、社会面(一般的に最終面のテレビ番組欄を一枚めくった紙面)の選挙関連報道にちょっと目を向けてみてもらいたい。
選挙期間中は、特定の候補にスポットを当てた報じ方はせず、候補者全員を均等に扱っていく。つまり、公示・告示日は「第一声」、その後は「陣営・選対本部長の意気込み」、「候補者の政策主張(新聞社側から同一の問いをした回答)」、「候補者の横顔(趣味や人柄など)」、「前半の選挙区の回り方の特徴」、「追い込みに向けた選対の手応え」、「決戦前夜」――と、概ね画一的な紙面構成を余儀なくされる。偏った紙面は公職選挙法に抵触する可能性もあるからだ。
話は戻るが、そうした画一的な紙面では「マンネリで読者が退屈するだろう」ということで新聞各社がしのぎを削るのが「社会面」の作り方だ。トップ面と政治面が“定食メニュー”となる傾向にある分、各社との違いは「どれだけ有権者を惹きつける社会面であるか」にかかっているといっても過言ではない。
有権者の声を投票率が低い傾向にある20代や大学生だけに絞った連載コーナーを設けたり、性別・属性を変えた複数人について公示・告示日から投票日前日までの「投票行動の意識変化」を定点観測してみたり。あるいは候補者のそばで「熱い選挙」の体感を読者に伝えるため、候補者全員の選挙カーに終日同乗させてもらってルポ風の記事を書き上げることも。マンネリ化を防ぐために工夫を凝らし、「あの手この手」を駆使する。
7月には参院選がある。政権選択選挙ではないが、国政選挙とあってマスコミ各社は競うように選挙関連の報道を発信してくる。新聞においては、ちょっと「社会面」のつくり方を注目してみると、違った角度からの選挙の醍醐味、または新聞社の“技量”も透けて見えてくるかもしれない。






















