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2018年4月24日

【書評&時事コラム】『団塊絶壁』

ついに「絶壁」に来てしまった?!

c180424.jpg著者・大江 舜
新潮新書、定価760円+税

 

 いわゆる「団塊もの」がまた一つ。自身も団塊の世代である社会時評家による”団塊終活論”とでも呼ぶべき内容で、「団塊ものはウンザリ」と仰せの向きにも、一応の参考にはなる。

 「人間関係が左右する認知症」から「おたおたするな、とたけしは言った」まで11章あり、どこから読んでもいいのだが、先頭グループが70歳に入った世代とあって、テーマも認知症から老人ホーム、がん特効薬、性欲、安楽死、死に場所まで、高齢者問題のオンパレードだ。

 取材はきちんとしており、文章も読みやすい。週刊誌のリポートをまとめて1冊にしたものだが、全体のトーンは決して明るくはない。それを、著者の軽快な筆で重過ぎないように配慮した跡もみえる。

 堺屋太一氏の『団塊の世代』(1976年)から、40年余り。その節目節目にいろいろ論じられ、冷やかされてきた世代だが、とうとう「絶壁」にたどり着いたのか、その後はもう……。そんな奇妙な感慨も沸いてくる1冊ではある。(俊)

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