厚生労働省の第73回中央最低賃金審議会(藤村博之会長)は23日、昨年の地方最低賃金審議会の審議結果を踏まえたうえで、今年の論点と考え方について整理した。
昨年は中央審の「目安」を大幅に上回る最低賃金(最賃)を決めた地方審が続出し、それに伴い、発効日を大きく遅らせる県が出るなど、最賃の根幹に触れる"荒れた"様相を見せたことから、中央審として今年に向けた対策を講じることにしたものだ。
対策は「近隣県等との過度な競争意識や最下位回避の意識による、地域の実態と乖離した引き上げ」「発効日の考え方」の二つに分け、前者は最賃法で定める地域の生計費、賃金、企業の支払い能力の「法定3要素」に基づいて決めるべきであること、後者も同法で「公示の日から約30日」と定めてあり、大幅引き上げの"取引条件"として使うべきではないことを明記。「地方審はこうした考え方を踏まえた審議を行う」ように要望した。
また、賃上げ額をA~Cの3ランクに分けるランク区分の見直し、22年のEU指令で最賃の目安を「賃金の中央値の60%、平均値の50%など」とすることについては、一定の時間が必要として、中央審で議論することを決めた。
今回の論点整理は、昨年、多くの地方審が最賃法の「3要素」から逸脱した大幅賃上げや発効日の後ろ倒しなどを決めたことへの"不快感"をにじませており、中央審として地方審に"自重"を求める姿勢が色濃い内容となっている。ただ、中央審としても、人手不足や低賃金にあえぐ地方の実情をどこまで踏まえた「目安」にしたのかという批判もあることから、7月から始まる今年の審議内容が注目されている。






















