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2019年5月28日

【ブック&コラム】コンビニは変われるか

 週末に自宅近くのセブン-イレブンへアイスクリームを買いに行ったら、アルバイトの店員から「よろしくお願いします」と紙を渡された。6月から「24時間営業」をやめて午前6時~午前1時とし、未明の5時間は休むことにするという。

c190528_2.bmp 人手不足で夜間のバイトが集まらないうえ、店舗が住宅街にあるから、深夜の客はそれほどいないので、というのが理由だそうだ。私のような利用者には、何の不都合もない。いっそのこと、日米の創業時の営業時間だったセブン-イレブン(午前7時~午後11時)にすればいいのに。

 そう言うと、店員に「セブン-イレブンって、そういう意味だったんですか」と聞かれてしまった。私も調子に乗って、「“セブン-イレブン、いい気分”なんてCM、知ってる?」と聞いたら、首を横に振る。ああ、コンビニの全盛期は終わった。なぜか、そんな気分になりました。

 営業時間の見直しや食品ロスへの対応など、コンビニ業界が大きく動き出したのは、社会的な影響の大きい規模に拡大した業界の宿命なのだろう。このまま自由の利かない恐竜の道をたどるのか、新体制で社会のインフラとして生き残るのか、ようやく試行錯誤が始まった。1枚の紙を見ながら、そんなことを感じた。 (俊)

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