若者の労働観をデータで描き出す
著者・金間 大介/酒井 崇匡
SBクリエイティブ、定価1100円(税込)
様々な機関が公開している調査データを基に若者世代の意識および世代間ギャップの輪郭を描き出していく論考。11に区切ったテーマ(①職場、②就活、③成長、④生きがい、⑤努力、⑥コミュニケーション、⑦消費、⑧承認欲求、⑨恋愛、⑩社会貢献、⑪信用)につき、2名の著者がリレー形式でつなぐ構成は、対談に臨場しているような感覚で面白く読める。
長期的観測からは、「やりがいや生きがいよりお金のため」と割り切る仕事観が年齢を問わず上昇している傾向を指摘し、2010年代の「ブラック企業問題」や「働き方改革」の気運が契機になっていると分析する。また30年前の若者が年月を経て熱意・意欲を失い"丸くなる"のに対し、今の若者は、初めから"丸い"(やりがいなど求めていない)と観察。喜怒哀楽を素直に見せない特徴には他者からの視線を気にする心理が強く働いていると論じている。
若者たちが「才能や育成環境による格差に追い付けないから無駄な努力はしない」と諦念を抱く状況に、誰が責任を負うべきなのかは考えさせられる。
(久島豊樹/HRM Magazine より)






















