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2026年6月18日

小岩広宣社労士の「人材サービスと労務の視点」332・社会保険の現金給付等の電子申請化

Q 社会保険の給付について電子申請が可能となりましたが、どのような流れになりますか。

koiwa24.png 今年の1月13日から、協会けんぽ(全国健康保険協会)の現金給付等の申請において、電子申請(オンライン化)の導入がスタートしています。従来は社会保険の資格取得届などいわゆる「得喪手続き」については、e-Govなどを通じた電子申請に対応・普及していましたが、傷病手当金などの「現金給付」については、紙の申請書に医師の証明や事業主の証明を記載した上で届出を行うアナログな方法が主流でした。電子申請への対応により、現金給付についても紙の書類を窓口に提出・郵送する方法から、スマートフォンやパソコンから電子申請を行う方法へと切り替わりました。

 電子申請のメリットには、①ペーパーレス化と事務負担軽減、②入力チェック機能によるミス防止、③審査状況の見える化、④過去の申請データの再利用などのさまざまな点があり、全体として利便性の向上や業務の効率化が加速することが期待されます。申請書の記入や郵送といった作業が削減されることはもちろん、画面上で確認しながら入力できることから記載漏れなどのミスを防ぐことができたり、提出した書類の審査状況がオンラインで確認できることから確実な業務処理が期待できるなど、多くのメリットがあります。

 対象となる手続きは、傷病手当金、出産手当金、出産育児一時金、療養費、高額療養費、埋葬料などであり、いずれも会社(事業主)ではなく、被保険者(従業員)自身がスマートフォンなどを用いて申請を行うのが原則となります。紙の書類と異なり、スマホなどの必要な環境があれば基本的にいつでも手続きが可能ですが、受付時間は平日の8:00~21:00(土日祝、年末年始、システムメンテナンス時などは休業)であり、17:15以降の申請については翌日以降の受付となります。なお、電子申請にあたっては、以下のものを準備することになります。

・マイナンバーカード(署名用電子証明書が有効なもの)
・暗証番号(利用者証明用:数字4桁、署名用:英数字6〜16桁)
・スマートフォン(マイナンバーカード読み取り対応機種)
・マイナポータルアプリのインストール

 申請の手順は、①協会けんぽHPの「電子申請サービス」でマイナ情報を読み込み、②申請メニューの選択・情報入力、③証明情報の登録(医師の意見書、事業主の証明)、④入力内容の確認・送信が基本的な流れとなります。以下の協会けんぽのホームページなどを参照して、十分に準備して手続きを行ないたいものです。

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ご利用の手順(協会けんぽ)

 現場でよくある疑問や質問として、2026年1月以降、紙での申請はできないのでしょうか? 事業主が本人の代わりに電子申請を行うことはできますか? といった内容がみられます。前者については、マイナンバーカードを持っていない人やスマホなどの操作が苦手な人も存在することから、当面の間は従来の紙の申請も可能とされており、また後者については、電子申請にはマイナンバーカードによる本人認証(電子署名)が必要なことから、当然のことながら会社(事業主)が本人に代わって申請を行うことはできず、あくまで申請に必要な情報の提供や証明を行う立場となります。確実な手続きと対応を期していきたいものです。


(小岩 広宣/社会保険労務士法人ナデック 代表社員)

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