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2022年8月15日

有事対応の「政策断行内閣」、第2次岸田改造内閣の布陣

厚労相は加藤氏、労働担当は羽生田副大臣と畦元政務官

sc220815.jpg 岸田文雄首相の第2次改造内閣が8月10日に発足した。19閣僚のうち14人を交代させる大幅な刷新を図り、即戦力を重視した布陣でコロナ対策と社会経済活動の両立を構築する構えだ。岸田首相は「数十年に一度とも言われる難局を突破するため、経験と実行に富んだ新たな政権を発足させた」と狙いを強調し、「有事に対応する『政策断行内閣』」と銘打った。巨大省庁の代表格で重要ポストの厚生労働相は、3度目の登板となる加藤勝信氏が務める。厚労省を中心に、新内閣の全体像と今後の政治日程を整理した。(報道局)

初入閣9人、女性2人、平均年齢62.65歳

 閣僚ポストは19。「老壮青」と「刷新」のイメージを前面に出した一次内閣と異なり、「派閥均衡型」で比較的議員経験が長いベテランを登用した。女性閣僚は改造前と同じ2人。70代3人、60代11人、50代4人、40代は1人で、閣僚の平均年齢は62.65歳。閣僚を補佐する副大臣は計26人、政務官は計28人。

抜群の安定感を誇る加藤厚労相

 厚生労働省の政務三役は、3度目の登板で官房長官も務めた加藤厚労相をトップに羽生田俊(自民)、伊佐進一(公明)両副大臣、畦元将吾(自民)、本田顕子(自民)両政務官が補佐。担当は、羽生田副大臣と畦元政務官が労働・福祉・年金を務める。医療・子育て支援は伊佐副大臣と本田政務官が担う。伊佐副大臣と本田政務官は内閣府も兼務する。

 加藤氏は、東大卒業後、大蔵省(現財務省)に入庁。03年に比例中国ブロックで衆院初当選。現在は小選挙区で当選7回(岡山5区)。「一億総活躍担当相」や「働き方改革担当相」を務めた後、2017年8月に厚労相に就任し、「働き方改革関連法」の成立に注力。自民党の総務会長を経験した後、19年9月に厚労相に戻る。また、菅義偉内閣で官房長官を務め、今回、3度目の厚労相に就任した。

 厚労省で行われた10日の就任会見では、終始、持ち前の安定感を披露。「暮らしに密着した重たい責任のある仕事だ。3回目の厚労相だが、初心に立ち戻って話を聞き、目の前の課題にしっかり取り組んでいく」と強調。また、雇用労働関係について「同一労働同一賃金の実現や長時間労働の是正をはじめ、中途採用や経験者採用の抜本拡充などの働き方改革の推進。さらに、副業・兼業、フリーランスなど多様な働き方で働く人の目線に立った雇用環境のルール作りを整備していく」と述べた。

 実力派の加藤厚労相は、...

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