改正女性活躍推進法が4月に一部施行され、男女間の賃金格差や女性管理職比率を公表する義務のある企業が従来の従業員301人以上企業から、同101人以上企業に拡大された。開示義務の拡大が一層の格差縮小につながり、人手不足の緩和に資するかどうか、注目される。(報道局)
今回の措置により、義務化される対象企業は従来の約1万8000社から約5万2000社と2.9倍に増える。対象企業は自社ホームページや厚生労働省の「女性活躍推進企業データベース」に掲載しなければならない。企業側は優秀な女性人材を獲得する材料を提供し、女性にとっては企業の女性労働力に対する考えや実態を知る手掛かりが増えることになる。
改正女性活躍推進法のあり方を議論した
労働政策審議会雇用環境・均等分科会
(2025年1月・厚生労働省)
男女間の賃金格差は、わずかずつではあるが縮小が続いている。厚労省の賃金構造基本統計によると、25年のパートなどの短時間労働者を除く一般労働者の平均賃金(所定内給与)は34万600円(前年比3.1%増)の過去最高となった。さらに、男女別では、男性が37万3400円(同2.8%増)、女性が28万5900円(同3.9%増)で、男女差は8万7500円。賃金格差は76.6(同0.8ポイント増)となり、比較可能な1976年以降で最小になった。正社員の女性が増えたことなどが主要因だが、縮小ペースはかなり遅く、毎年ほぼ1ポイント以下。11年に60台から70台に乗せたものの、25年までの14年間でわずか6.6ポイントしか縮小していないことになる。
国際的にみても日本の格差は大きく、OECD(経済協力開発機構)によると23年当時の平均格差は88.7だったが、その中で日本は78.0と平均を大きく下回っており、90を超えているニュージーランド、ノルウェー、デンマークなどとは比較にならない水準だ。
加えて、管理職比率も低い。厚労省の今年の雇用均等基本調査によると、常用労働者10人以上の企業の女性管理職比率は、係長級で21.1%(前年比1.6ポイント増)、課長級で12.3%(前年比0.3ポイント増)、部長級で8.7%(同0.8ポイント増)に過ぎない。これも先進国では低く、4割を超える米英、3割の独仏などと大きく水を開けられている。政府は「2020年代の早期に30%程度」を目標に掲げているが、これだけスローペースだと達成は困難だ。
こうした管理職比率の低さの背景として、(1)長時間労働や転勤などを前提にした旧来の働き方(2)「子どもがいるから大変」といった無意識のバイアスの浸透、男性中心の組織文化の残存(3)ロールモデル不足による、若手女性の昇進意欲の低下――などが指摘されてきた。しかし、...
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