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2016年6月 8日

15年度の苦情などは1万件余に減少  厚労省の虚偽求人票調査

 厚生労働省は8日、2015年度の「ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」を発表した。それによると、寄せられた苦情などの件数は1万937件で、前年度に比べて1315件、10.7%減少した。

 申し出の内容の上位は、「賃金」が2654件で最も多く、「就業時間」が2128件、「職種・仕事の内容」が1439件で続いた。「求人票の内容が実際と異なる」件数は3926件と3分の1を占めた。

 これに対するハローワークの対応状況は、求人票の内容が異なったケースでは「求人票の内容を変更」が1293件、「求人票に合わせ労働条件等を変更」が709件などだった。

 景気回復に伴う人手不足を背景に、企業の求人意欲も強まっているが、近年、ハローワーク利用者から「求人票と実際の就労条件が違う」などの苦情も増えていることから、厚労省は12年度から件数調査を開始。3年連続で件数は増え続けたが、是正指導の結果、件数が初めて下回った。15年度の場合、こうした件数は全求人票の0.2%程度を占めている。

 厚労省は「引き続き、こうした対応を徹底することにより、求職者の期待と信頼に応えられる職業紹介を行っていく」とコメントしている。申し出先は「ハローワーク求人ホットライン」(03・6858・8609)へ。

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