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2026年5月12日

「将来ビジョン2030」第2期中計を推進、日本BPO協会の26年度総会・講演会 外国人材活躍やキャリア形成支援を強化

n260512_1.jpg 製造請負・派遣事業者の業界団体、日本BPO協会(清水竜一会長)は12日、都内で2026年定時総会を開き、「育成就労」など新たな制度の過渡期にある外国人材の活躍支援や、多様な働き方の加速化に対応できるキャリア形成支援を積極的に展開していくことを確認した=写真・上。清水会長は、製造分野を取り巻く直近の情勢を踏まえたうえで、「事業者は急速な環境変化に対応できる体制構築が重要。そして、働く人の処遇改善には賃上げが不可欠であり、会員企業には最新の情報や多様な協会事業の取り組みを提供していく」と強調した。

 本年度は、「将来ビジョン2030」に基づく第2期中期事業計画の2年目として、(1)キャリア形成支援(2)会員サービスの拡充(3)外国人材活用支援(4)領域拡大分野での会員拡大の推進――の4つを柱に活動。また、厚生労働省の委託事業である「製造請負優良適正事業者認定制度(GJ認定)」の更なる普及・定着を進めるなかで、事業者の育成推進や情報発信を充実させ、行政および労使双方の団体との連携に注力する方針だ。

 エンジニアリング部会は、メンバーの拡充とともに勉強会の開催を検討し、キャリア開発委員会と連携してリスキングのニーズ把握に取り組む。物流部会では、協会オリジナルの訓練コース「物流現場のリーダー育成」を展開していく。

n260512_2.jpg 総会後の講演会では、厚生労働省職業安定局需給調整事業課の高島洋平課長が「労働力需給調整事業の現状と課題」と題して講演=写真・中。労働者派遣法の施行40年の節目を振り返り、10月施行の派遣法の指針を含む「同一労働同一賃金」関係の見直しについて要所を解説した。また、注目度の高い政府の日本成長戦略会議の議論について触れた。

 n260512_3.jpg続いて、早稲田大学法学学術院の水町勇一郎教授が「労働法改革のこれまでとこれから」と題して講演=写真・下。労働時間規制の緩和など足元の動きと課題、デジタル化に対応した労働法の改革などについて背景と着眼点を示したうえで、「社会と世界の動きを冷静に把握し、議論が逆行したり矮小化したりしないよう注意が必要」と指摘。加えて、人材サービス事業に対して、「AI化と働き方の変化に伴う事業形態の大きな変革と法規制の改革も見据えながら、マーケットの健全な発展に向けた取り組みを継続すべき」と助言した。

 懇親会には、来賓として厚生労働省や労使団体の幹部、与野党の国会議員らが出席。日本BPO協会の青木秀登理事長は、連合が今春闘の派遣社員の賃上げ目標として「7%」を掲げたことに言及。「この流れに取り残されることなく、現場の期待に全力で応えたい。そのためには、『適切な価格転嫁』と『取引環境の改善』が不可欠。派遣社員の処遇向上を共に実現していこう」と呼び掛けた。


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