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2018年4月28日

「働く者のための働き方改革」、連合メーデー中央大会  政党挨拶をやめて簡素化、リニューアル

n180428_1.jpg 連合主催の第89回メーデーが28日、全国各地で開かれた。東京・代々木公園で行われた中央大会には、約4万人(主催者発表)が集結。「真に働く者のための『働き方改革』を実現し、誰もが健やかで安心して働き続けられる社会を創ろう」などを掲げた「メーデー宣言」を採択した=写真上

 前回までの中央大会は、連合会長と政府代表(主に厚労相)、東京都(主に知事か副知事)の挨拶に続いて、野党各党の代表(共産党などを除く)による挨拶が行われており、与党に対する政治的“さや当て”を演じる場面もみられた。今回は長時間にわたって立ちっ放しとなる一般の参加者に配慮して、プログラムの短縮や会場のレイアウトを「参加型・一体感」を強調する格好に切り替えた。

n180428_2.jpg 神津里季生会長=写真下=は冒頭の挨拶で、前日の27日に審議入りした「働き方改革関連法案」について、「長時間労働の是正や同一労働同一賃金に魂を入れ込むのは私たちだ」と、労働組合の存在意義と役割を主張した。また、高収入の一部専門職を労働時間規制の対象から外す成果型の「高度プロフェッショナル制度」の創設について、「過労死をなくすためのものだったのに、趣旨が全く異なる内容が入っている」と指摘したうえで、「連日、日本のどこかで働き過ぎにより命を失う人がいる。なんとしても過労死・過労自殺ゼロに向け力を合わせていかなければならない」と力を込めた。

 さらに、財務省の決裁文書改ざんや事務次官のセクハラ問題などで混迷している現状を憂い、「国会が機能しなくなり、国民のための法改正も進まない。国会の立て直しが必要だ」と批判した。

 来賓として招かれた政府代表の加藤勝信厚生労働相は「法案には長時間労働の是正、柔軟で多様な働き方の実現などが盛り込まれており、みなさんと同じ方向を目指している」と理解を求めた。

 5月1日には、全労連や全労協がメーデーの中央大会を開く。

 

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