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2018年6月 4日

「複業社会が基本になる」  アデコセミナーで柳川東大教授が予測

n180604.jpg アデコは4日、都内でプレスセミナー「複業時代の展望と課題」を開き、講師の柳川範之・東大大学院経済学研究科教授は、サラリーマンの副業が可能になる内的・外的要因がそろいつつあるとして、具体的には「ITの発展によって時間・空間に縛られない働き方ができる」「人生100年時代を迎え、一つの会社に所属する時代は終わった」などの点を指摘、「今後は複業が基本になる」と予測した。一方で、「労働時間の管理など、それを阻む雇用制度・慣行がある」と今後の課題も指摘した=写真

 また、アデコの岩嶋宏幸・マーケティング&イノベーション本部長は、このほど実施したサラリーマン調査結果を踏まえ、サラリーマンの副業に対する興味は高いものの、実際に副業・複業している割合は2割程度で、副業を禁止している企業が7割近くにのぼっている現状を解説。「多くの日本企業は、従来の働き方への固定観念から脱却できていない」と指摘した。

 サラリーマンの副業については、政府も「柔軟な働き方」の一環として推進しており、厚生労働省は今年1月、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」「モデル就業規則」を公表した。しかし、企業側の体制整備が追いつかず、大きな流れにはなっていない。

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