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2018年12月 3日

転職市場、大幅増で活況続く  18年度上半期の大手3社紹介実績、人材協

 日本人材紹介事業協会が3日発表した2018年度上半期(18年4月~9月)の会員大手3社の転職紹介実績(速報値)によると、転職紹介人数は過去最高の3万7275人(前年同期比21.4%増)となり、大幅な伸び率で転職市場はさらに活発化している。

 調査に協力しているのは、同協会会員企業のジェイ エイ シー リクルートメント、パーソルキャリア、リクルートキャリアの3社。この10年の推移=グラフ=でみると、08年のリーマン・ショックの影響で大幅に落ち込んだ09年度下半期(1万853人)を底に伸び続け、今回の18年度上半期で大きく加速した。

n181203.png 18年度上半期の業界別(首都圏)では、対象の6業界のうち、「IT・通信」が6059人(同31.1%増)、「電機・機械・化学等製造」が5444人(同24.7%増)、「コンシューマー(流通、小売り、サービスなど)」が7708人(同22.8%増)、「建設・不動産」は2529人(同20.5%増)で、この4業界が全体の大幅上昇をけん引した格好。また、前年同期を下回るなど近年低調が続いていた「メディカル」と「金融」も、それぞれ1790人(同4.1%増)、1660人(同12.4%増)とプラスに転じた。

 地域別では、「北海道・東北エリア」が560人(同37.6%増)、「首都圏」が2万5200人(同22.5%増)、「関西圏」は6506人(同15.5%増)、「中部圏」が3551人(同19.2%増)、「中国・四国エリア」が696人(同37.3%増)、「九州エリア」が762人(同25.5%増)と、すべてで前年同期を大きく上回った。転職紹介人数が圧倒的に多い三大都市圏だけでなく、全国的に転職の動きが広がっている様子がうかがえる。

 また、求職者の転職時の年齢も、「25歳以下」、「26~30歳」、「31~35歳」、「36~40歳」、「41歳以上」の全年齢層で増加した。人数で最も多かったのは「26~30歳」の1万3517人(同21.5%増)で、次いで「31~35歳」の7857人(同14.7%増)、「25歳以下」の7401人(同24.1%増)の順。伸び率でみると、「41歳以上」が同33.1%増で最も高かった。

 

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