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2020年5月 8日

3月の残業代、コロナ禍で大幅減 パート比率も低下、毎勤統計速報

 厚生労働省が8日発表した毎月勤労統計の3月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は28万1812円(前年同月比0.1%増)となり、3カ月連続で前年を上回った。物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(2015年=100)は87.2(同0.3%減)で、3カ月ぶりのマイナスとなった。

 内訳は、基本給の所定内給与の24万4719円(0.7%増)に対して、残業代などの所定外給与は1万9286円(同4.1%減)で、2月の同1.8%減を大きく上回って減少した。新型コロナウイルスによる就労規制の影響が出たとみられる。就業形態別では一般労働者(フルタイム勤務)が36万6441円(同0.2%減)、パートタイム労働者が9万6467円(同1.1%減)だった。

 総実労働時間は136.8時間(同1.5%減)だったが、残業などの所定外労働時間が同7.4%減と大きく減少した。これは13年以降、最大の下げ幅。月末の常用雇用者は5086.2万人(同1.9%増)で、パートタイム比率は31.27%(同0.49ポイント減)と2カ月連続で低下した。

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