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2020年8月 7日

コロナ禍で6月も残業代25%減 パートの給与微増、毎勤統計速報

 厚生労働省が7日発表した毎月勤労統計の6月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は夏季賞与を含む44万3875円(前年同月比1.7%減)となり、3カ月連続で前年を下回った。物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(2015年=100)も137.7(同1.9%減)で、4カ月連続のマイナスとなった。

 内訳は、基本給の所定内給与の24万7343円(0.6%増)に対して、残業代などの所定外給与は1万4752円(同24.6%減)となり、4、5月に続く二ケタの大幅減。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う労働時間の減少が影響した。夏のボーナスは18万1780円(同2.4%減)で、夏としては5年ぶりの減少。

 就業形態別の給与総額は一般労働者(フルタイム勤務)が59万2014円(同2.8%減)、パートタイム労働者が10万4791円(同0.6%増)だった。

 総実労働時間は136.8時間(同4.1%減)の減少となったが、5月と同様に残業などの所定外労働時間が同23.9%減と大きく減少したため。月末の常用雇用者は5118.0万人(同0.6%増)で、パートタイム比率は30.51%(同0.80ポイント減)と5カ月連続で低下し、4月から本格化した非正規労働者の雇い止めなどが進行中のためとみられる。

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