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2020年8月28日

安倍首相が辞意を表明 「一億総活躍」「働き方改革」などに注力

 安倍晋三首相は28日、首相官邸で記者会見し、辞任を表明した。持病の潰瘍性大腸炎が再発したことを明らかにしたうえで「国民の負託に自信をもって応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではない。総理大臣の職を辞する」と述べた。8月24日に首相としての連続在任期間が歴代最長となったばかりだった。

 会見で安倍首相は、「政治において最も重要なことは結果を出すこと。私は政権発足以来そう申し上げ、この7年8カ月、結果を出すために全身全霊を傾けてきた。病気と治療を抱え、体力が万全でないという苦痛の中、大切な政治判断を誤ること、結果を出さないことがあってはならない」と、辞意決断の理由を語った。

 安倍首相は2012年12月に政権を奪還。第二次安倍政権として、「良好な雇用環境と女性・高齢者の就労促進」を打ち出し、全員参加型の「一億総活躍社会」や長時間労働の是正と同一労働同一賃金の実現を盛り込んだ「働き方改革」に注力した。15年9月施行の改正労働者派遣法、20年4月施行の改正派遣法もそうした政策目標の一環として推し進めた。

 安倍首相は臨時代理を置かず、後任の首相が選出されるまで執務に当たる考えを示している。

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