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2021年7月16日

「失業率を2.6ポイント程度抑制」 雇調金効果を強調、21年労働白書

 厚生労働省は16日、2021年版労働経済の分析(労働白書)を発表した。それによると、新型コロナウイルスの感染の長期化によって宿泊・飲食サービス業などの対人サービスを中心とした産業の雇用者数が女性を中心に減少したものの、雇用調整助成金(雇調金)などの政策の下支え効果もあって20年度前半の完全失業率を2.6ポイント程度抑制したと推計される、としている。

 推計では、雇調金の受給対象者を潜在的失業者と仮定し、雇調金による抑制効果を2.1ポイント、雇調金や緊急雇用安定助成金などを含めると2.6ポイントの抑制効果があったとした。これがなかった場合は5.5%程度とリーマン・ショック当時の水準まで悪化するとしている。ただ、「相当の幅をもってみる必要がある」と注記しており、「成長分野への労働移動を遅らせる、雇用保険財政のひっ迫といった影響ももたらしている」と負の側面にも触れている。

 コロナ下の完全失業率は2%前半から20年後半には3%台に急上昇したが、今年になって3%台を下回り、完全失業者数は200万人台を上下する水準で推移している。雇調金の支出は7月時点で3兆9000億円を超えており、感染者数が減らないことから、当初の打ち切り予定期限が伸び伸びとなっている。

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