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2021年10月22日

18年3月卒業の大学生は31.2% 3年以内離職率、コロナで低下 厚労省

 厚生労働省は22日、2018年3月に卒業して就職した学生の3年以内の離職状況を発表した。それによると、大卒の離職率は31.2%(前年比1.6ポイント減)、高卒は同36.9%(同2.6ポイント減)、中卒は55.0%(同4.8ポイント減)といずれも減少した。新型コロナウイルスの感染拡大で転職を控える若者が増えたためとみられる。

 このうち大卒の場合、1年目の離職率は11.6%、2年目は11.3%、3年目は8.3%となっており、1、2年目は例年とほぼ同じだが、3年目の比率が例年より1~2ポイント低下。コロナ禍で業績低下に見舞われている企業が多かったため、昨年は転職を見合わせた人が増えた可能性が高い。

 大卒の企業規模別では、従業員1000人以上の大企業が24.7%(同1.8ポイント減)だったのに対して、企業規模が小さくなるほど高くなる傾向は変わらず、同5~29人の中小企業では49.4%(同1.7ポイント減)の半数近くにのぼり、同5人未満の零細企業になると56.3%(同0.2ポイント増)と前年を上回っている。

 業種別でも例年と同様に、宿泊・飲食サービス業が51.5%(同1.1ポイント減)で最も高く、生活関連サービス・娯楽業が46.5%(同0.3ポイント増)、教育・学習支援業(同水準)が続いた。反対に電気・ガス業は11.1%(同0.3ポイント減)、鉱業・採石業は11.5%(同2.5ポイント減)と低く、就労者の多い製造業も19.0%(同1.4ポイント減)と前年より低下した。


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